五月、忘れ去られた庭の片隅に花が咲く(札幌公演)

五月、忘れ去られた庭の片隅に花が咲く(札幌公演)

札幌座・道産子男闘呼倶楽部

札幌公演

五月、忘れ去られた庭の片隅に花が咲く(札幌公演)

画像をクリックするとチラシを閲覧できます

上演日程 2022年09月09日~2022年09月16日
作 者 鄭義信
演 出 鄭義信
会 場 シアターZOO
住 所 札幌市中央区南11条西1丁目3-17 ファミール中島公園B1F
主 催 公益財団法人北海道演劇財団、NPO法人札幌座くらぶ
協 賛 特別協賛
北洋銀行、ホクレン農業協同組合連合会、岩本・佐藤法律事務所、北海道新聞、HTB北海道テレビ放送、あいプラン
後 援 札幌市、札幌市教育委員会、HBC北海道放送、STV札幌テレビ放送、HTB北海道テレビ放送、UHB北海道文化放送、TVhテレビ北海道、STVラジオ、AIR-G’FM北海道、FMノースウェーブ、FMアップル、北海道新聞社、朝日新聞北海道支社、毎日新聞北海道支社、読売新聞北海道支社
助 成 文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術創造活動活性化事業) 独立行政法人日本芸術文化振興会
公益財団法人 北海道文化財団 文化芸術活動継続支援事業
協 力 制作協力:ダブルス
協力:扉座、モダンスイマーズ、(株)大沢事務所、(株)オフィスPSC、FATHER’S CORPORATION、外波山文明、椿組、天神山アートスタジオ
共 催 共同制作:道産子男闘呼倶楽部
企画制作 北海道演劇財団

この公演について

札幌座×道産子男闘呼倶楽部×鄭義信

劇作家・演出家、鄭義信さんによる新作書下ろし公演を
uishin
札幌で創作
札幌・東京で公演します。

北海道Y炭鉱近くにある炭住(炭鉱住宅)。
かつては多くの炭鉱夫と家族たちが、そこで暮らしていた。
しかし、廃鉱とともに一人去り、二人去り、
今はすっかり朽ち果てている。

そんな炭住の一軒に、
失踪していた叔父の岳志が、二十年ぶりに帰ってくる。
時代は吉田内閣による「スクラップ・アンド・ビルド」により、
炭鉱は急速に斜陽に向かっていた……。

札幌公演の期間中、2回のトークショーを開催します。
9月10日(土)18:00公演の終了後
出演者5人全員によるトークショー
9月13日(火)19:00公演の終了後
鄭義信さん×吉岡宏高さん(NPO法人炭鉱の記憶推進事業団)×斎藤歩によるトークショー
こちらもお楽しみに。

演出家からのメッセージ

三年前の夏の終わり、「五月、忘れられた庭の片隅に花が咲く」の取材のため、夕張まで足を運んだ。札幌座のIさんが運転する車で、夕張の街のあちこちを案内してもらい、夕張市石炭博物館の地下にある模擬坑道で説明員をしているAさんを訪ねた。
Aさんは夕張新炭鉱事件当日、二番方として出勤、すでに一番方百六十名が作業を行っていた。事故の報せを受け、Aさんは仲間の探索に向かった。しかし、噴出したガスにはばまれ、成果なし。そして、やむなく救援隊メンバーに交代した。その結果、救援隊メンバー全員が死亡することとなった。
 「あの時、交代してなかったら、自分らは死んでたでしょうね」
 Aさんは努めて何気ないように話す。
 観光客らしきおばさんたちが、がやがやとやってきて、僕たちは話をいったん中断する。Aさんがボタンを押すと、ドイツから輸入した最新式の巨大なドリルが回って、採炭の様子を再現してみせる。おばさんたちは歓声をあげ、Aさんに質問を浴びせる。
 「この機械、今、埋もれてるの?」「水を入れましたからね、坑内に」「あらぁ、もったいないわぁ」
 五十九名の安否不明者を残しながら、「被害を最小限に食い止めるため」と、会社側は坑道内に注水することを決定した。
 Aさんは淡々と事故の話を説明する。
「いつの話?」「昭和五十六年、一九八一年です」「三十八年前?あたし、二十歳?」「ちょっとぉ、さば読まないでよぉ」「そんな事件あったんだぁ」「知らなかったわぁ」「いっぱい亡くなったの?」「九十三名です」「すごいわね~」「びっくりね~」
賑やかなおばさんたちが去って、ドリルが停止すると、模擬坑道はしんとして、暗い。Aさんの顔も帽子の下で陰って見える。
僕はAさんにそれ以上、話を続けづらくなり、「ありがとうございました」と会釈する。Aさんは何も言わず、その場を足早に去っていく。カツカツと、暗い模擬坑道にAさんの作業靴の音が響く。
かつて「昭和」という時代があった。いろんな事件があった。そして、それをいまだ忘れられない人たちがいる……そのことを戯曲として残さねば、と思った。
鄭義信

キャスト

斎藤歩(札幌座)
犬飼淳治(道産子男闘呼倶楽部)
津村知与支(道産子男闘呼倶楽部)
黒沼弘己(フリー)
智順(ファザーズコーポレーション)
★追加出演者:泉陽二(札幌座) 

スタッフ

演出助手/常本亜実 (札幌座) 
舞台監督/高橋詳幸(アクトコール) 
舞台美術デザイン/柴田隆弘
舞台製作/アクトコール(株)
照明プラン/増田隆芳 (ブライト)
照明/秋野良太 (祇王舎)
音響プラン/藤田赤目
音響/鈴木三枝子
殺陣師/栗原直樹 (WGK)
衣装/磯貝圭子(札幌座)
小道具/熊木志保(札幌座)
宣伝美術/若林瑞沙(studio COPAIN)
制作/富岡尊廣(NPO法人札幌座くらぶ)、小島達子(tatt)、秋元けい子(MyrleArts)

チケット料金 一般:3,800円
学生:1,800円
高校生以下:1,200円
全席自由/未就学児入場不可
公演日程 【札幌公演】2022年9月9日(金)~16日(金)

9月9日(金) 19:00
9月10日(土) 14:00/★18:00(出演者全員によるトークショー)
9月11日(日) 14:00 → 前売券完売しました。
9月12日(月) 19:00
9月13日(火) 14:00/★19:00(鄭義信さん×吉岡宏高さん(NPO法人炭鉱の記憶推進事業団)×斎藤歩によるトークショー)
9月14日(水) 14:00
9月15日(木) 14:00/19:00
9月16日(金) 14:00
※開場は開演の30分前
チケットの取り扱い エヌチケ:https://ticket.aserv.jp/nt/
ローソンチケット (Lコード:12794)
チケットぴあ (Pコード:512-777)
道新プレイガイド
:☎ 0570-00-3871(10:00-17:00日曜定休)
:https://doshin-playguide.jp
市民交流プラザチケットセンター
:(市民交流プラザ2F 10:00-19:00 休館日を除く)
北海道演劇財団
:☎ 011-520-0710(平日10:00-18:00)
お問い合わせ 北海道演劇財団
:☎ 011-520-0710(平日10:00-18:00)
:✉ office@h-paf.ne.jp

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