地域における演劇に触れる機会の提供事業

　北海道の各地に暮らしながら上質な舞台芸術に触れる機会を提供するための活動を行っています。

地方における演劇招聘公演の現状

　従来、プロフェッショナルで良質な演劇作品の創作は、東京都その周辺に集中してきました。
これらの作品の北海道各地での公演を実施する場合、出演料や舞台に係る経費以外に、旅費や運搬費などの経費負担が非常に大きくなります。また、多数存在する創造団体や作品の中から、内容や経費の面から適切な作品を探し出す必要があり、単独で地域での演劇招聘公演を実現することは困難が伴います。

招聘公演成立のための北海道演劇財団の役割

【作品の選定】
　東京等での豊富な講演実績と高い評価を受けている創造団体・作品の中から、地域の観客の皆様に喜ばれ、観劇機会の増加につながる作品を選定しています。

【共同開催による経費負担の軽減】
　旅費・運搬費等の軽減を図るため、複数の地域での上演を前提として公演地の調整や創造団体との交渉を行います。

【補助金等の活用】
　公演成立のために利用可能な補助金・助成金についての情報収集や提案を行います。

【連携団体の運営】
　「地域創造アトリエ・ネットワーク」は、道内各地にある歴史のある倉庫やビルを北海道の補助により文化スペースとして整備し、活用してい運営団体（12団体）による連携組織です。当財団は事務局団体として、企画の提案や道との共催事業等の運営を担っています。

地域における演劇公演成立のための環境整備

【観客づくり】
　観劇機会の少ない地域住民が積極的に地域の劇場に足を運んでもらえるよう、前述の取り組みにより低廉な観劇料金の実現します。また、創造団体との協力により幅広い世代（子ども～お年寄りまで）を対象とした演劇体験ワークショップ等を実施することで、舞台芸術に興味関心をもつ次世代の育成に努めています。
　
【地域の主催団体との協力】
　地域における文化活動に求められるものは多様化しています。良質な舞台に触れる機会の提供、観客層の拡大、舞台芸術の育成・コミュニティ分野での活用など様々なニーズに対応するため、各地の主催団体と協力しながら、地域の文化活動の担い手となる人材の育成を図ります。

【創造団体との協力】
　ホームグラウンドでの十分な実績と評価をもちながら、北海道を含む全国各地での公演や地域における文化活動への関わりを積極的に模索・展開する創造団体との連携・協力関係を築き、地域の創造団体と双方にとって意義のある事業を提案しています。