劇団十年後(プピョン/韓国)
‘94年にインチョン市(韓国)にて設立。「愛し合いながら生きよう」をスローガンに、演劇を通じた美しい社会作りを目標としている。現在、富川アートセンターのフランチャイズ団体。公演活動を通じ美しい人間になることをメンバーそれぞれの目標とし、実現するために努力を重ねている。初の札幌公演。


『蝶、飛ぶ』 作:コ・ドンヒ
演出:ソン・ヨンイル


★公演は終了致しました。



噂を素材に私たちの内面をのぞいてみる。聞いただけの話を面白おかしく話したら、それが噂となって広まり、これを拡大再生産しながら結局は災難を生み出す人間の性質をあばきだす。現代化という名で装い、開発事業に突き進む人々の暮らしは徐々に貧しくなり、私たちの社会はまるで時限爆弾を抱えているように徐々に不安な姿を見せている。しかし、財産もなく日々をどうにか生きる人々は、村がまもなくなくなるという切迫した状況さえも人事のように実感が持てない。そんな中で根拠のないあれこれが噂となって広まり、ついには大きな災いをもたらす過程を通じ、不完全で矛盾した私たちの暮らしを批判する。

<あらすじ>
今にも雨が降り出しそうに暗く曇った空より、再開発地域に残った人々の村のほうが陰鬱だ。
残ったわずかな人々中で、ジュヨンはただイエスと天国だけに夢中になって暮らし、耳の不自由なソニは刑務所暮らしの兄を待ちながら過ごしている。痴呆症をわずらうサングンの母親は何時も「待て」とだけ繰り返し、子どものできないドクマンの嫁に「子なし」と大声でどなりつけ、恨みを買い、ソニが間もなく子を産むと言い、村人を驚かせる。
ある日、ソニが倒れる。村人は腹が出てきたソニを疑い始め、腹の子の父親は誰かとささやく。公務員クァクが撤去通知書をもってあらわれ、ソニの面倒をみ、病院に連れて行くと、村人はソニの兄が刑務所にいるのも、ソニの腹が大きくなったのも、すべてクァクの仕業だと決め付ける。
噂が口から口へと伝わり、徐々に間違いない事実となり、村全体が大騒ぎとなる。
そこに刑期を終えたソニの兄がだらしのない作業服姿で村にあらわれ……

日時:11月6日(火)19:30
       7日(水)14:00/19:00
       8日(木)19:00

料金:一般2,500円
    学生1,500円
    高校生以下1,000円

★韓国演劇を楽しめる、お得なセット券 3,000円
10月27日(土)・28日(日)に琴似の「コンカリーニョ」で上演される
劇団オル・アリ(From韓国・光州)『その男の事情』
と、本作を1回ずつご覧いただけます!
下記にて、お問い合わせとご予約を承っています。

<お問い合わせ>
zoo@h-paf.ne.jp
011-520-0710(北海道演劇財団)

 


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